世阿弥の心

月1勉強会で今回は世阿弥の風姿花伝を読んで学んできました。能を大成したと言われる人物で、芸を極めることについて現代に通じる真理的なものが多く書かれています。
キーワードは花。様々な文脈で花がつかわれています。
時節
四季やタイミング、時節当感

秘すれば花
新鮮さ、目新しさ、珍しさ、切り札をおいておく、次を読ませない、サプライズ
離見の見
自分のことを別の誰かからの視点で客観的に観察する。メタ認知。
住するところなき
常に変化、自己更新
おおまかにまとめると、芸をだすタイミングを図って、それを観衆に気付かれないようにする。そして自分の芸を客観視して常に変化しながら高みを目指し、芸の完成、名声の確立となる。
そして有名な「初心忘るべからず」。
初心についても3つの初心があり、一般的に使われる「はじめの志を忘れてはならない」という意味だけでは本来のニュアンスとは少し違ってるようです。
初心とは初志ではなく、芸を始めた頃の未熟さ。つぎに「時々の初心」とあり、自分の成長段階ごとにも初心があるとしています。そして最後に「老後の初心」。これまで培ってきたものを包括して、更に老後にふさわしい初心をもつことを説いている。
心という言葉が深くて色んな意味が含まれているように感じます。道を極めるということにおいて、大切にすべき姿勢として心に留めておきたい。

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