AIブームが到来しています。AIとは「artificial intelligence」の略でいわゆる人工知能。過去に何度がブームが来ては鳴かず飛ばずだったようですが、今回はテクノロジーが追いついてきていよいよ実用化が広まっていきそうな予感を感じています。
そもそもAIの実用化といってもすでにできているものもあります。家電製品で、たとえば洗濯機が洗濯量や汚れをセンサーで感知して洗濯時間や水量を調整するといったこともそれにあたるし、空調機器が温度を感知して風量調整するといったことも広い意味ではAIです。
ネット社会ではAmazonのレコメンデーションなんかもそうですね。この本を買った人は他にもこんなの読んでますよーって莫大な購買履歴から書籍をおすすめしてくれます。気づきにくいところでネット広告なんかも閲覧履歴や検索ワードから最適なものをAIが選択して配信してたりもします。
今AIブームが来ているといっても実はすでに実用化されているものも多いので、何も怖れることはなく共存していく方法やより活用する方法を見つけていくのが今社会が必要としているように感じます。
一方でなぜ現在ブームになっているかという点。テクノロジーの進歩という一括りで終わらせてしまいましたが、センサーやデータベースの進化によって解析するためのデータをたくさん蓄積することができるようになり、演算処理装置の性能向上により一度に解析できるデータ量を増やしながら高速に結果を出せるようになった結果、現在のブームにつながっています。
さらに最近は入出力の端末が多様化してきました。スマホの画面はもちろんですが、音声入力や音声出力、さらにその音声入出力端末はスマートスピーカーという形に進化しています。
音声入力を初めて身近に感じたのはAppleのiPhone上で動作するsiriでした。かんたんな会話ならやってくれたり、アプリ起動や地図検索など便利です。次にソフトバンクのペッパーが出てきてロボットがAIで賢くなるという世界観が身近になってきました。
海外ではAIと人間が戦うような構図が多く、古くは映画「ターミネーター」シリーズのようにAIが人間との主従関係を終わらせて、人間に危害を加え始めるというストーリーは他の話でもみたことがあるほどに一般化しているように思います。
日本でも同様ではありますが、小さい頃から「ドラえもん」に慣れ親しんだ日本人はロボットに対して敵対ではなく愛着があるといわれているそうです。ほんとかどうかはわかりませんが、たしかに身近にロボットが存在する世界を毎週見ている子供は多いので、一理あるかもしれません。
AIと人間の関係では、雇用やキャリアという文脈でも考えることがでてきます。AIが仕事を奪う。仕事を奪われれば別の職を探さなければいけない。日本はメンバーシップ型の雇用形態をとっているので社内の配置転換をすることで雇用は維持されることになりますが、スキルを覚え直さないといけない局面もあります。
欧米はジョブショップ型と呼ばれる業務に対しての採用活動が一般的なため、AIが代替すると配置転換ではなく人員削減になるようです。この構造だとAIに対して敵対したり怖れるという心理はありえますね。
とはいえ、時代はすでに実用化局面に入っています。そして人生は100年時代と言われているのでこの先の現役期間はどんどん長くなっていきます。新しい技術やトレンドが生まれたときに着実にキャッチアップしてうまく活用する意識がより重要な時代になってきているといえそうです。
AIと人の共存

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